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ぐったり

 大きなイベントが二つ終わりました。くたびれました。

Buke  無事に終わった・・・、と思われます。仕事のほうのイベントは、初めてのイベントだった上に、無謀にもサプライズ企画まで用意していたのでかなりバタバタでした。サプライズ企画が終わったら気が緩んで、事務室でスペシャルゲストにお礼を言っていた声が会場にも聞こえていたらしく、後で叱られてしまいました() それでも、ともかく無事に終わった、ということにしておきましょう。

 写真はサプライズ企画用に準備したブーケ。実際、花束は家に持って帰ると生けなおすのがたいへんだったりするので、そしてメインの出演者さん用と区別するためにブーケにしました。とても可愛らしく作ってもらえて満足。

 で、片づけが終わったら次の日の自分の歌のイベント備えて練習に。練習が終わり、早めに(とはいえ家に帰ったら10時を回っていたのですが)寝ることに。ところが色々反省することとか、明日の不安だとかが頭の中でグルグルして眠れない。

 おかげで目覚めはよろしくなく、ぼーっとしている内に集合時間に。声出ししてリハーサル。リハーサルでは自分の声しか聞こえない感じで、なんとなく不完全燃焼。

 この日のイベントは他の団体さんとの合同発表会なので(文化祭みたいなもの)、リハーサルが終わったら、自分たちの出番までけっこう時間があります。軽食の販売や生花展などもあるので、食べたり見て回ったりしていたら、あっという間に時間が過ぎました。

 本番の出来ですが・・・。静かな曲は、今一つ。ボリューム不足です。音を取るのが難しくて、声量が足らなかった。で、二分間で完全燃焼を目標にした曲は、これは予想より出来が良かった。というか、お客さんがノってくれました。年齢層高めだから無理かな、と思っていたのですがね。練習した成果が出たのかなぁ。楽しく歌い終われました。

 さて、今日こそは早めにぐっすり寝て、これからの一週間に備えましょう。忙しくなりますからね。

本日のお品書き=「別れの唄」 平田オリザ 脚本

 NHKで昨年9月に放映していたのですが、見て面白いと思えなかったらどうしよう、と悩んで、なかなか見られませんでした。平田オリザさんは有名な劇作家・演出家なので、自分の観客としての力量を問われるような気持ちだったのですよ。

 でも、心配は無用でした。爆笑するわけでもなく、号泣するわけでもなく、ただ通夜の夜という非日常な中での普通の人の姿を淡々と描いていく、いいお芝居でした。

 一応、ネタばれ注意ということで、以下、続きを読む、で。

 

 フランス人の妻マリーを亡くした日本人の夫の元へ、フランスからマリーの両親と弟がやってきます。お芝居は、日本人とフランス人の文化や習慣の相違から来る噛み合わなさや、それを補おうとする思いやり、そういう会話の積み重ねでできていました。客席からは、会話から生じる可笑し味に思わず、といった感じの笑い声が聞こえていました。

 まずはマリーの友人アンヌがマリーの義妹と故人の思い出を話しているところから。温泉の話をしているとマリーの弟がやってきて、説明をするうちに、日本では猿が温泉に入るのだ、という話題に。この後、マリーの両親も参加するうちに、だんだん、なぜ通夜の夜に猿の話ばかりになるのだ、と。確かに故人を偲ぶ話のはずだったのです。それが少しずつずれて猿の話になっていく。その会話の流れが不思議に可笑しいのです。

 全編がずっとそんな感じで(もちろん猿の話ではないですが)、激しい感情のぶつかり合いもなく(マリーの前の夫が来て、棺の中の遺体にキスをしようとして、それを葬儀屋が止めようとして大暴れしたというのもあるんですが、それは別室の出来事なので観客の目には触れていません)、葬儀の感覚のずれもありますが、寛容な対応です。でも、また、それでいいよ、という流れになるまでの会話が面白いのですよ。

 あ、遅くなりましたが、このお芝居、フランス人たちはフランス語しか話さないので、主な会話はフランス語ですが、舞台は日本なので葬儀屋さんや日本人同士は日本語で会話してます。公演自体はフランスで行われているので、日本語の部分はどうしていたのでしょう。構成としては、フランス人の誰かに説明をする、と言う形でお客さんにわかるようにはなっていたと思いますが。放映ではフランス語には字幕が付いてます。ちなみに葬儀屋さん、フランス人に対して不得手と思われる英語で一生懸命に挨拶をしたり、説明をしたりする姿が、いかにもな日本人らしくて、ツボにはまってしまいました。

 終わりごろ、ずっと冷静でいたために、妻の死を悲しんでいないように見えると妻の両親たちに思われていた夫が有島武郎「小さき者へ」を持ってきて、冒頭を読み上げます。母を亡くした子どもに書かれた手紙。彼ら夫婦には三歳の娘がいるので、その娘のことを思って。・・・と思ったら、有島武郎が心中した話になって、なるのが、また何かずれていっている感じがします。

 そして外から弟が帰ってきて月がきれいだったと言います。話題は中秋の名月に。日本ではお月様にはうさぎが住んでいて、というところから、今度は色んな国では何が住んでいるか、と言う話に転がりそうに。その話を聞きながら、静かに涙ぐむマリーの母。

 これで終幕。ちょっと唐突な終わり方に感じますが、静かに悲しみが伝わってきます。いい作品でした。

 

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