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食べ物、食べ物!

 連休ですから!せっかくですから!といことで、ようやく数ヶ月ぶりに友人と遊びに行けました(感涙)。

 ただ仕事しないといけないかも・・・、という不安があったもんで、結局、連休直前になってから予定を組むことになってしまい、映画を見に行くくらいしかできませんでした。う~ん、地方の映画館だと配給の関係で見たい映画が入ってない、もしくはちょうどいい時間がない、などの悩みがあったのですが、ちょうどありました、あたしが見たいの。友人の好みではないのですが(というより、全然前知識なしでした)、お付き合いいただけました。映画の話は、本日のお品書きコーナーにて。

 出かけたからには美味しく外食を楽しまなくてはね。ということで、以前、妹たちと行った穴場でお昼ご飯を。東京の方は天気が雨模様だったようですが、うちの近辺はいい天気で、お店の窓から見える海岸では子どもたちが砂浜で楽しげに遊んでいる姿が見られましたよ。うん、どうも海の中に突入している子どももいたな・・・。カウンターに置いてあった双眼鏡で見ると、海水パンツを履いている子もいましたが、どうも裸んぼさんもいますよ。寒くないのかね。寒くないんだろうね。ちなみにここのお店ではデザートがプリンでした。三月にスペシャルにお取り寄せしたプリンはトロトロでしたが、このお店のプリンはしっかりとした昔懐かしいプリン。美味しかったです。写真も撮りたかったのですが、何かの記事で、お店の人が、このところ、若い女性が料理の写真を撮るのがどうにも気持ちがよくない、というのを読みましたので、グッと我慢。

 そして映画館へ。その前に本屋に行って戦利品を漁っていたのは、また別のお話。ということで。

 映画を見終わってから、ちょっとゲーセンで遊んで(掌にマメができそうになった、ということでわかる人は何をして遊んだかわかるはず)、晩御飯に。

 晩御飯はですね、中華料理のお店に行こうと思っていたのですよ。今回はあたしがナビさせてもらおうと思っていたのにですね、なんと、韓国料理店に変わっていました・・・。韓国料理も、なんか焼肉メインなんで、気持ち迷ったんですが、まあ、また来ることもないだろうから、と入ってみました。店内は最近開店したらしく花がたくさん飾ってありました。そして連休なせいもあって、予約で一杯でした。結局、だいぶ前に行ったことのあるイタリアンのお店へ移動。無事、夕飯にありつけたのです。ただ・・・、雰囲気がね。ちょっとファミリーレストランっぽくなってました。もそっと大人向けのお店だったはずなんだけどな。食べ物は雰囲気も大事ですからね。あ、もちろん、美味しくいただきましたよ。

本日のお品書き=グラン・トリノ

 アフィリに引っかからなかったので残念ながら、画像はなしです。

 クリント・イーストウッド監督・主演の映画です。この日は、これを見に出かけました。渋い、かな。何せ、ご本人が役者として映画に出るのはこれが最後かも、と言われてますし、これは見ねば、と。でも、日本で言えば宮崎駿監督も、これが最後って言いながら、新作出してるしなぁ。これからも期待してます。

 んで、内容ですが、もちろんネタバレ注意報発令につき、続きを読む、にて。

 冒頭、主人公であるイーストウッド演じるウォルト・コワルスキーの妻のお葬式のシーン。孫がね、男の子は、まあ、ちょっとふざけたこととか言いたくなる年頃なんで、まだ、しょーがねぇな、って感じなのですが、孫娘はヘソピーに鼻ピーで、コワルスキーでなくても葬式にそれはないだろうって思うような。でも親たちにしてみれば、イマドキの子どもはこんなものらしく・・・。逆に、それでキレそうになる父親に対して苛立ちを抱いているという。冒頭からなかなかの緊張感。そして坊ちゃん坊ちゃんした神父さんが、いかにもな説教をします。生と死について。それから、コワルスキーの家で葬式の後の食事会。海外の状況はよくわかりませんが、やっぱり個人を偲びつつ、お疲れ様の意味なんでしょうね。そこでも、コワルスキーと息子たち、孫たちが違う世界に生きているのがよくわかります。ここで、タイトルにもなっているグラン・トリノが出てきます。グラン・トリノっていうのは車です。言わずもがな?でも、車っていうのは、好きな人には好きだろうけど、ただの道具だと思う人間にはただの道具ですから。

 さて、コワルスキーの家は、普通のアメリカのそこそこの収入を得ているクラスの人が暮らす建売住宅(適当な言い方が見つかりません。分譲住宅と言い換えたほうがわかりやすか)。どうやら周辺は住み替えが進み、東洋系が多いようです。隣の家もベトナムのモン族の一家が住んでいます。ここでね、いかにもな人種差別発言が出てきます。この映画、ずーっと人種差別発言が続くんですけど、これってなかなかすごいことです。というのが、以前、何かで読んだ(何かがわからないのが申し訳ない)のですが、アメリカの映画では、人種差別の謗りを避けるために必ず有色人種に社会的地位の高い役を当てて出演させることになっているそうです。それからすると、いきなり東洋人の隣人を横目で睨みながら、野蛮人め、なんて一人ごちるようなシーンって、やばいです。

 でもね、実はコワルスキー自身、名前からわかるようにポーランドからの移民系(というのはイタリアからの移民の散髪屋の主人との会話から判明)で、アメリカでの優等民族(白人にしてアングロサクソンの清教徒)ではないのです。結局、人種の坩堝のアメリカでは、人種差別というのは日常茶飯事過ぎて、これが悪い、あれが悪い、というレベルではないのでしょうか。本当に、この映画ではマイノリティ同士のからかい合い(ジョークレベルから危険レベルまで)があちらこちらに出てきます。

 物語が進み、隣の家のタオ(年齢がわかりません、東洋人は若く見えるって言うけど、ホントにそう。同じ東洋人が見ても思うもん)が、従兄の不良グループ(最初はその程度だ思ってました)にからまれてグラン・トリノを盗みに入ったことから、急速に隣の家とつながりを持つ羽目になり、血のつながった身内よりイエローめって思っていた隣の家の家族と気持ちがつながっていくコワルスキー。

 それでね、隣の家のタオのお姉さんのスーがね、頭がよくて、元気がよくて、すっごくいい子なのよ。盗難未遂事件の少し後、彼女が黒人(ここでもマイノリティー同志)にからまれます。偶然通りかかったコワルスキー、他人に関わること、ましてやサル扱いしている黄色人種なんかを助ける気が起きようもなさそうな人物として描かれているんだけど、このシーンのスーのタンカの売りようだとか見ているとね、思わず助けたくなっちゃうんだよ。いい子だよ、スー。そして、やっぱりイーストウッドはかっこよいのだ、年を取っても。冒頭のお葬式シーンの老い、弱った雰囲気が一変。HAHAHA、そこらのケツの青い(蒙古斑があるのは一部の東洋人ですけどね)若造がイーストウッドじいさんに勝てるかよ、って感じでございます。

 ここからますますぐっと隣の家とのつながりが深まります。どうもね、奥さんが亡くなってからロクなものを食べずに、ひたすらビールとビーフジャーキーで過ごしていたコワルスキー、食べ物に釣られた気配濃厚で、スーから強引に何かの集まり(よくわからないがしょっちゅうここのコミュニティの人たちは集まってご馳走を食べている)に誘われて、最初は抵抗しながら、美味そうなにおいに釣られてついていきます。ここでね、やっとちゃんと食事が取れるんだよ、彼は。奥さんのお葬式の後も一人だけ食べてなかったから。やっぱり食べるって大事だ。

 ここからぶっきら棒で口が悪くて、とても親切だとは思えないけど、コワルスキーのタオを一人前の男に導く日々が始まります。モン族の女は強いよな的エピソードがはさまれつつ。

 これだけで済めばね、人間が生きているうえで出逢いって大切よね、で終わるのですが・・・。冒頭から出てきた従兄たち。こいつらがさ、腐っている、というのは簡単なんだけど、それで終われないだよね、実際。現実問題、なぜおまえらにそんな権利がある?って言いたいけど、そんな理屈では治まらないことで事態は不愉快の極みに達します。この辺りは、映画を見ている最中も、映画を見終わった後も、ずっと怒っているんだ、あたしは。許せないよ、あたしは。タオじゃなけいど、あいつらの存在をこの世から消してしまいたいよ。けれど、そこへ至ったのは、中途半端なコワルスキーの正しいと思われた力を発揮したためなので。

 ここでようやくこれまで語らなかったエピソードを。冒頭のお葬式で登場した神父さん、間々でも登場します。亡くなった奥様にあなたのことを頼まれました、と言って、ずっとコワルスキーに語りかけます。暴言を吐かれても、厳しいことを言われても。彼の存在はエンディングに至るまでの静かなメロディーライン。この映画はキリスト教徒のための映画でもあるのです。真に愛とは何であるのか、ということを訴えるための。そう、力がもたらしたものは、さらなる悲劇。どうしたら本当にタオをスーを救えるのか。そして、コワルスキーの決断。

 衝撃のクライマックスシーンは、どうぞご自分の目で。

 エンディングに流れる歌「グラン・トリノ」。エンディング・ロールを見ていたら、なんと作詞作曲にどうやらクリント・イーストウッドご自身が関わっていたようです。すごい人だわ。

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