それはイヤダよね
本を読んでいて、思わず笑い転げてしまうことってあります。それは設定の妙だったり、掛け合いの面白さだったりするのですが、たまに身につまされて、というのもあります。
さて、今回、大笑いさせてもらったのが、こちら。
本日のお品書き
星間商事株式会社社史編纂室 著者:三浦しをん |
帯には、社史編纂室で同人誌を作ろう、という思いっきり空耳を疑うような内容紹介が書いてあります。一体なぜ、そして同人誌を作っていることが会社にバレた幸代の運命は如何に。
ま、そもそも社史を作る部署で同人誌を作るのはおかしな話なのですが、そのキッカケになった事件がね、もう身につまされて可笑しかったのです。いや、自分の場合は同人誌ではなく、人前で歌っちゃってるのでね。カウンターで利用者さんから、この間、○○で歌ってたよね、と言われると焦るのですよ。もっとも人前で歌っている以上は、見られるの前提なので、隠しているわけではないのですが、それでも職場で触れられると困ってしまう話題なのです。なので、幸代が焦る場面を読むたびに、思わず笑ってしまいました。
本そのものの内容に戻ると、社史を作る本来の仕事と、万年課長が思いついた同人誌を作ることがリンクしていく仕事モード部分と、同人誌を一緒に作っているメンバーや同居している彼との人間関係を軸としたプライベート部分が交互に進んでいきます。それらが混ざり合って、今の時代を生きている女性のしんどさっていうのがね、なんだかたいへんだよね、と共感大。色々あっても、最後は大団円、といってよいかな、と。
ちなみに、小説内小説も読めてお得です。ウケます、本当に。
最近のコメント