東京ふらふら旅 その四
左の写真は歌舞伎町の看板。コンサートの帰りに写真を撮りました。なぜかというとアジア方面からの観光客の皆さんが、バチバチ写真を撮りまくっていたからです。負けてならじ(?)。正しいおのぼりさんらしく、あたしも写真を撮りました。でも、なんでこの看板を写真に撮っていたんだろう、不思議だ?
昨日のコンサート&これまでの仕事の疲れで、目が覚めたら9時でした。・・・びっくり。旅行とかに行くと、なんとなく気が張っているのか、割と朝早く起きることが多いのですが。本式に起きる前に時計を見た時は6時半だと思って寝なおしたけど、あれって8時半だったんだな。
幸い朝食は10時までOKなのでよかったです。慌てて身支度をしてレストランへ。バイキングでした。ウ~ン、と。高い割には今一つ・・・。和食洋食ありますが、和食は、あまりおかずがない感じ。なので必然的に洋食をセレクト。ささっと食べてしまいした。
とりあえず伊勢丹へGO! 5階で鳩時計の展示があると園崎さんのブログにあったので、せっかくだからと見てきました。面白い時計、可愛らしい時計、色々ありました。値段をいうのもあれですが、6万円くらいでした。そしてすでに売約済みの札もいくつか貼ってありました。買えるんなら、ちょっと・・・ほしい気も。
それから順番に店内を絨毯爆撃、というか店内ぶらぶら。さすが伊勢丹ということで、ものすごく高い婦人服。ベージュのショート丈のファーのジャケットが飾ってあって、可愛いなぁ、と思って近づいてみたら、値札が目に入りました。えっと・・・103・・・103万円! そっと手の甲で触ってしまいました。気持ちよかった。でも、なんとなく早足でその場を去るあたし。不審人物です。
あちこち見ながら、いよいよデパ地下へ。お土産を買おうと思いまして。色々美味しそうなものはありますが、日持ちを考えて焼き菓子にしました。荷物が増えるのがいやで、小さくてパッケージが奇麗なものを選びました。後で、職員さんに、ここってチョコレートが美味しいお店じゃないですか、と言われました。ごめん、よくわかりません。でも、そういう評判の高いお店ならよかった。
で、ついでに買ったのが青山の幕の内弁当。ここって皇室御用達なんだそうで。この日はお芝居を見ることになっていたので、それに合わせて。見終わってからご飯を食べようと思っても、居酒屋くらいしかなかったりするので、それならお弁当を買っておけば良いや、と。いや、なんというかデパ地下で美味しそうなものがあるのを見てね、そこそこのワインとお惣菜を買いこんで、そのまま宴会したくなっちゃったんですよね。ま、そんな感じで。旅行中で一番健康に良い(ご飯は五穀米だし根菜類のおかずもあったし、何より上品な薄味)食事でした。
順番は逆になりましたが、ホテルへ荷物を置いて休憩してから池袋へ行きました。サンシャインシティでお昼ご飯。本当は中華料理を食べたかったのですが、残念なことに予約で満席。仕方ないので、同じ階のレストランのお品書きをチェック。なんか、リーズナブルじゃね、この値段? もちろん日々の昼食には高いけど、ちょっとお出かけだったり、旅行先だったりなら、やっぱりこれくらいの値段なら出してもいいか、という値段でした。どこのお店もそんな感じだったので、後は好み。ちなみにサンシャインの高さは左下の写真の通り。ランチ以外は、このくらいお高い感じです。
結局、フランス料理店に入りました。美味しかったです。かぼちゃのスープの温かさが体にしみました。なんかバターが特製のが別売りだったのですよ。パンは出たのですが、バターはついてなかった。でもお肉のソースとかで十分。エコですわ。
この時、どうしてもワインが飲みたくてグラスワインを頼んだのですが、ちょっとびっくりしたことが・・・。美味しかったんですよ。でも、このグラスワイン一杯が、ランチコースと同じ値段でした。わひゃあ、と内心叫びましたよ。まあ、これも経験。
そして昨日のコンサートで元々凝り固まっていたのがさらに鉄板な感じに仕上がった肩腰のコリを退治しにナンジャタウンのりらくの森へ。ここで推掌(中国式マッサージ)を受けました。受付のお兄さんに説明を聞いて全身コースを選択。手と足をマッサージしてもらってから寝台にうつって背面のマッサージ。首や肩は思った通り凝ってますが、想像以上に腰が凝り固まってました。きつかった。
一通りマッサージが終わって、寝台の上に座って周囲を見たら、なんとマッサージをしている店員さんはみんなイケメンではありませんか? なんか東方神起みたいな人たちですよ。これは楽しい。あ、念のため。平成21年11月初頭の状況ですので、そんなことなかったという苦情は一切受け付けませんよ。
なんだかんだしていたら、そこそこ良いお時間になりましたのでアウルスポットへ向かいます。少し早いのですが、お芝居のある劇場の4、5階が豊島区中央図書館なんで見学しようかと思って。ポイントは延滞があると貸し出しが受けられなくなるという噂の実態調査、なんちて。
問題の件は、サービス対象人口がものすごく多い故の苦肉の策なのだな、というのがよくわかる説明でした。うんにゃ、同業者だからわかるのか。督促の連絡をするのも楽じゃないですから。それにしても対象人口が多い割には、スペーがは狭い気がします。うちの本館の方がよほど広いよ。まあ、土地の値段が違うからね。感心したのは、アウルスポットという劇場と併設なのを生かして、視覚障害者のための公演を開いたりしていることでしょうか。いいな。そういうサービス展開。
さて、この日のメインイベント。観劇の時間です。ネタばれありなので、続きを読む、から。
劇団昴公演「河の向こうで人が呼ぶ」。
脚本があの山田太一さん。テレビドラマで有名な方ですが、舞台の脚本も書いておられたんですね。
アウルスポットは客席数301席という、とてもこじんまりした劇場です。その上、前の方の真ん中の席だったので、ものすごく贅沢な環境でした。役者さんの所作表情、大道具小道具に至るまで、ようく見えました。
物語は現代の普通の家庭に起こったある出来事。普通のサラリーマンの夫に健康食品のセールスをしている妻、大学に通う子ども二人。
会社の健康診断で軽い胃潰瘍と診断されたのを癌だと思い込んだ夫。それは違うと説得するために呼ばれた夫の父(ややこしいんで父にします)。二人の子どもたちも一緒になって説得をするけど、噛みあわない会話。
噛みあわない原因は、夫の、もうすぐ死ぬとなったら、色々な重荷がなくなったと、むしろ死ぬことを喜んでいる心の持ちよう。
日々を、ただやり過ごしていて、それがもうすぐ死ぬんだとなったら、夕闇にともりだす窓の明かりの胸に迫ること、そこらの道端の緑、普段見過ごしているような諸々が大事に思えてくる。それを語る相手が夫の亡き母。つまりは幽霊。河の向こうの河とは、三途の川と言えるのでしょう。
細かいセリフやエピソードは、書いていてキリもないし、正確に書ききれもしないので、面白く感じた点をいくつか。
まずは母と夫の会話。母がね、なんかどっしりしていて、いいんですよね。夫は、もういい大人ではあるのですが、自分が死ぬんだ、ということで日常に掉さして、この世の人ではない母と語り合うのですが、親子の関係って密なものなのだな、と。これが夫とその子どもたちだと、ぐっと薄くなるという対比がまた。
間に出てくる病院の先生、こらこら、何をやっておりますか、とツッコミを入れたくなる賑やかしな人。なかなかに濃いキャラで、お芝居のアクセントになっておりました。
クライマックスシーンの怒涛の会話ラッシュも楽しかったです。テーマはシリアスだけど、お芝居はコメディ。その真骨頂を見せていただきました。
どんどん変わっていく生活、例えばティッシュペーパー一つにしても、出始めたころは遠慮しながら使っていたものが、今ではさっと汚れを拭いてゴミ箱に捨てることに何の抵抗もない、その変わっていくことに合わせて、流れていく自分。どこかで、ふと立ち止まって、河の向こうにいる大事な人たちの声を聞くこと。若い時には、まだ河の向こうに大事な人がいないから聞くことはできないけれど、年を重ねて、いつか、それを聞くことの大切さ。
そういうことが、約2時間のお芝居の中で過不足なく語りつくされてました。いい時間が過ごせました。
« 東京ふらふら旅 その三 | トップページ | 東京ふらふら旅 おまけ »
「音楽」カテゴリの記事
「foods」カテゴリの記事
- 朝食は大事(2013.06.02)
- 母の料理は意表を突く(2012.09.23)
- この納豆が旨い(2012.04.07)
- 嵐のたこ焼きパーティー(2012.04.03)
- 自分にご褒美(2012.03.29)
最近のコメント