年末に頑張った
今年の内に読み終わろうと決心して、あさのあつこさんの「No.6」全8巻プラス外伝を読み終わりました。途中、疲労で何回か眠りこけましたが・・・。面白くなかったんじゃなく、内容がハードで心が休憩を求めてやまなかったのです。
年末の大掃除はねん挫した足を考慮して高いところはできないし、意外に屈んだりする動きも痛みが出るので、簡単にすませて読書三昧の年末を堪能しようと思って、普段はなかなか読めないシリーズものに手を出したのです。なぜ普段、シリーズものが読めないかというと、読みだしたら一気に読みたい、読まずにいられないという習性によるものです。だから、途中、倒れて(眠って)でも読み続ける。ウサギの雅は、でも、寂しがるので、頭を撫でてやりながら読む。そして、やっと読了しました。あ~、ありがたい。
一応、このシリーズ、児童書のジャンルに入っているんですが、いいんだろうか・・・。いわゆるディストピアを扱っているので、内容は暗いと事前に知識を得てはいましたが、人間が作った階層社会の恐ろしさに暗澹たる気持ちになりました。何せ、今の時代、そういう事実がフィクションと笑ってすませられないくらい緊迫してますからね。ただ、まあ、そういう面を強く感じてしまうのは、自分が何も行動していないからなんでしょうけど。
それにしても人物像が魅力的でした。謎めいた少年ネズミと天然少年紫苑の関係の危うさって目が離せませんでした。外伝(正確にはbeyond)を読むと、将来、この二人が出会うことがあるのか、あったとしたら、それはどんな状況になるのか、ここでも読者を決して楽観的にさせてくれない作者の手厳しい事。私はだから、イヌカシが一番、登場人物としては好きでした。素直で可愛い。もちろんネズミと比べて、ですが。
人間が集団として、組織として存在するとき、一体、自分がどうすべきか深く考えさせられる作品でした。・・・自分、たぶん、どっかのモブシーンの簡単に殺されちゃう役どころになりそう。ひよわだもの。
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