この間から書こう、書こうと思っていた選書について。
今、選書は一週間に出版されている本を取りまとめた定期刊行物を元に行っています。流れとしては職員が交代で見ていって、良いな、と思う本にチェックを入れます。最後にあたしが見て、うちの図書館で人気のある作家さんの本だとか、古い本ばかりになっているジャンルの補充、最近話題になっている本を中心にチェックします。
もちろんこれだと、ずぇったい予算オーバーするので電卓をにらみながら落としにかかります。これが毎週、苦痛なんだよね。だってねぇ、今の予算ではお高い図鑑や辞典なんかの参考図書はもちろん、専門書(利用はないかもしれなけれど、ちょっと変わった調べ物に役立つような)の本とかちょっとした遊び本は選べない。それって図書館としては致命的なのさ。ただの貸本屋ではないのだから。
例えば瀬戸内寂聴さんの「秘花」がよく借りられます。これは能の世阿弥をテーマにした本です。さて、この本を読んで世阿弥について、または能について知りたい、と思ったときに関連した本があるか、という問題。確かに、普段は能にしろ世阿弥にしろ貸出はないですよ。それでも、ある程度の資料(この程度は図書館の規模によりますが)があってしかるべきでしょう。なんでもかんでも県立図書館から相互貸借では、なんのための司書なのか。
とはいえない袖は振れぬ。今日も、あれもこれも泣き泣き落としました。今週は児童の学習関係で良さげなのが多かったんだけど・・・。ああ、でもリクエストで相互貸借が困難(人気があるので)なシリーズを発注したよ。いよいよ年も押し迫ってきましたが、がんばれ、あたし。
本日のお品書き=プリンセス・チュチュ
数年前に放映されてたアニメです。タイトルからわかるとおりバレエのアニメなんですが、後半から物語について熱く語られてます。絵柄は小学生の女の子向け、いまだとプリキュアとかに近い感じです。最初はバレエの有名なタイトル、くるみ割り人形とかコッペリアとかのモチーフに惹かれて見てました。
舞台はちょっと昔のヨーロッパみたいな世界にある金冠町。この町にある学園のバレエ科に通うあひるという女の子が主人公。あひるは学園の王子様に憧れて、いつか王子様と一緒にパドドゥを踊れるよう、ドジでおっちょこちょいだけど一生懸命練習に励みます。
と、ここまで書くと、コテコテの少女マンガなんですが、このあひるちゃんが本当に鳥のあひるだったり、バレエの先生がなぜか猫(その名もネコ先生)だったり、王子様は実は「鴉と王子」という物語の王子が現実世界に現れた本当の王子様だったり、と複雑な設定がてんこ盛り。
前半では物語の中で心を失ってしまった王子のために、心のカケラを集めるあひるちゃんが頑張る、というおはなし。後半では物語の鴉の企みにより心のカケラが鴉の血に汚されていたため、王子が自分を失いかけるのをどう止めるのか、というのが一つの柱。もう一つの柱は、書いたお話が全て現実になる、という力を持った男により金冠町そのものが悲劇の舞台に変えられようとしている、それを知ったあひるちゃんたちがどうするのか、というもの。
ただの魔法少女系バレエアニメだと思っていたのですが、物語の入れ子細工ぶりが見事にエンディングの盛り上がりに生きているのがすばらしかった。というか、思いっきり感情移入してましたよ。特にるーちゃん(ここがあひるちゃんでないのがまた凝ってる)の王子への悲痛な呼びかけには涙が・・・。
現時点では、見る機会がなかなかないとは思いますが、少女マンガテイストが苦手な人もちょっと我慢して見てみませんか?
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